カプラナ (カラフルなアフリカ布)

カプラナ (カラフルなアフリカ布)2019年の夏、私は、大学2回生で3度目のアフリカ・モザンビークを訪問!えひめグローバルネットワーク(EGN)が支援している「シニャングァニーネ村(以下、シ村)」に建てられた公民館に滞在しました。

さて、ある日曜日、村人たちと一緒に教会へ行くため、村の「正装」にチャレンジしてみました!村人たちが教会へ行くということは、おしゃれをする数少ない機会のひとつです。男性はネクタイにスーツ。女性は「カプラナ」と呼ばれるカラフルで伝統的なアフリカ模様のプリント布を腰に巻いて、その色・柄に合わせたスカーフを頭に巻きます。私は鮮やかなピンクに可愛らしい丸模様のついたカプラナを自己流で巻いて行きましたが、ナント、途中でゆるゆると緩んでほどけてしまいました!すると、村の女性たちが、笑いながら手慣れた様子であっと言う間にピシッと直してくれました。

今回は、正装としてカプラナを着用しましたが、村の女性たちは毎日身に付けていて、さまざまな方法で活用しています。たとえば、赤ちゃんをおんぶしたり、抱っこするときに使ったり、物を入れてバックとして使ったり。着用するときも、巻スカートやワンピース、肩掛けスカーフにも変身する万能な布なのです。洋服が主流になってきた今でも、このオールマイティな一枚布は、モザンビークの全女性に愛用されています。

さらに、カラフルで独特な柄は、小物やシャツにすると人目を引くオリジナル・アイテムになり、街中や路上のマーケットでは外国人観光客にウケて大人気!カチューシャや小物入れ、バッグやリュックサックなど、寄ってたかって購入していました。

さて、ここで話を戻して村の教会に到着!ところが「ここ、本当に教会?」と目を疑いました。というのも、葦と泥や土でできた壁、天井のトタン屋根やドアのあたりなど、あちこちに穴と隙間があって、教会といえば必ずあるものと思っていた「十字架」も見当たらなかったのです。

とは言え、何故か立派な教壇は備えられ、その上に1冊の使い古された聖書がありました。この教会に、村人たちは男性も女性も子どもたちも、目いっぱいのおしゃれをして、毎週、何キロもの長い道のりを歩いて集まっているというのです。

教会の中では、男女や子どもたち、それぞれのグループによる讃美歌でハーモニーを奏でていました。その様子を楽しそうに見ていると、「さあ、次は日本人の番よ!」「前に立って何か披露して!」と声がかかりました。何も準備していなかったのですが、私たち日本人7名でナントカ「みかんの花」「アルプス一万尺」「ふるさと」を即興で披露!村人たちにも喜んでもらえました~() 

牧師さんのお話では、とにかく神様を愛し、感謝することを繰り返していました。朝、起きたら生きていることに感謝しよう、食事の際にはご飯があることに感謝しよう。神様は、私たちを愛してくれており、私たちの持っているもの、できていることは全て神様のおかげ。だから、私たちも感謝しながらベストを尽くして生きていこう、というものでした。 

私はキリスト教徒ではないのですが、それでも神様への感謝の気持ちを大切にしながらベストを尽くそうと心に留めました。

最後に、寄付の時間が設けられました。村人たちは寄付を集め、新しい教会を建てようとしているのでした。今の教会は古く、いつ壊れてもおかしくない状態です。2017年末、EGNと村人たちが一緒に公民館を建てたことが、ある意味で良いお手本となり、村人たちのモチベーションの向上に繋がったのかな~と思いました。

牧師さんご本人もたくさん寄付され、村人たちも進んで寄付をしていました。彼らの力で教会が建てられますように!と、私たちも気持ち程度ですが、心を込めて寄付をしました。次回、シ村訪問の際に新しい教会が建っているといいな。